千づ乃屋‐白のあぜみち‐について
100年先も変わらぬ風景と営みを守るために 自然とともに歩む農業を
【千づ乃屋】について
千づ乃屋(ちづのや)は、福岡県苅田町・白川地区に広がる小さな田んぼから始まりました。

この土地で農業を始めたのは、母・ちづ子。どんな雨の日も風の日も、田んぼの様子を気にかけ、土と水に向き合い続けた人でした。
そのあとを継いだ私が長年守り続けてきた田んぼを、今は息子が受け継ごうと、この地の農を紡いでいます。
大きな設備も、大量生産もできませんが、自然の声に耳を澄ましながら、
苗に手をかけ、土と語らい、季節を感じながら育てる――
そんな営みを、誠実に、ていねいに重ねています。
副題「‐白のあぜみち‐」について
「白のあぜみち」とは、家族三代の農の道をあらわす言葉。

「白」は、平尾台の千仏鍾乳洞を流れる水の道に由来します。
石灰岩を溶かした水が空気に触れると、白く沈殿する炭酸カルシウム。それは自然が長い歳月をかけて生み出す、澄みきった白さです。
私はその白さに、田んぼに満ちる清らかさや、いのちの芽吹きを重ねています。
母が歩き、私が守り、今は息子が見つめるあぜ道。
自然と共にいのちを育む営みを、これからもまっすぐに次の世代へと手渡していきます。